オートマギア

現代の車は、遊園地のゴーカートと同じく「簡単に運転できる」ということができる。

なぜなら、ここ最近発売されている車は「オートマ」と呼ばれるギアが採用されていることにより、誰もがガチャガチャ操作する必要がなくなったからだ。

実際にオートマ限定免許はカンタンに取れる点やそもそもマニュアル式のギアで運転する機会が激減していることから、オートマ限定免許証で取得する人の割合は現在6割を超えている。

平成29年度の普通免許合格者数

  • 全体:1,215,077人
  • AT限定:738,024人(60.74%)
※出典:警察庁交通局運転免許課「運転免許統計 平成29年版」より

また筆者自身、自動車教習所に顔を出す機会が多いが、指導員に聞くと「感覚値だが今の若い子は8割以上がオートマ限定免許だ」と言っていた。

それほどまでに、オートマ車の運転がメインになっているといえるのだ。

とはいえ、オートマギアは賢く使うことで、より有効に快適な運転ができることをご存じだろうか。

そこで今回は、自動車ディーラーの営業マンである筆者が、法人のお客様に案内するときと同じく

 
  • オートマギアの簡単な仕組み
  • 賢くオートマのギアを使う方法

について詳しく解説していこう。

知らなくても運転に支障はないが、知っておくことで「間違いなく賢いオートマギアの活用方法が分かる」といえるため、ぜひ最後までご覧になることをオススメする。

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1.オートマのギアの仕組み

まずオートマギアについて説明をする前に、車のギアについて簡単に説明していこう。

オートマギア

オートマギア

車のギアは自転車の変速を思い浮かべると分かりやすい。

というのも自転車の変速は

 
  • 動き出しが重いときは「軽いギア(1速)」を利用する
  • スピードをアップさせるために、徐々に次のギア(2速~)を使っていく

というように、「スピードにあったギアを使っていく」という使い方をしている。

車の変速も同じで、重く大きな車を動かすためには「その時のスピードや動きやすさに合わせたギア選択」をしていくのだ。

そしてオートマ車のギアに関しては、変速を「オートマチック(自動的)」にしてくれる。

そのため特に車の挙動に気を付けていなくても、基本的にはアクセルとブレーキ操作だけで簡単に運転することが可能なのだ。

またここまで説明してきたオートマギアは、下記のイラストのように「コンピューターから指示されて、次のギアが選択される」という特徴がある。

オートマギアの仕組み

オートマギアの仕組み

とはいえ実はオートマのギアには、今述べたもののほかに2種類あるのだ。

そこで次章では残りの2種類のオートマギアについても説明していこう。

2.現代のオートマ車の中には「CVT」「DCT」というものもある

ここ最近の技術革新の影響から、オートマには「CVT」「DCT」と呼ばれるギアが登場している。

そして前述したオートマのギアが「指示された次のギアが選択される」のに対し、それぞれ別の特徴を持っているため、ぜひ以下に分けた説明をご覧いただきたい。

CVTというオートマギアの仕組み

 CVTとは「無段変速機」と呼ばれるオートマのギアのこと

技術的な仕組みは専門的すぎるためここでは解説しないが、簡単に言うとギアが一つしかないものの、様々な速度域に対応させることができている。

下記のイラストのように、「1人の万能的な人間が、短距離も長距離もこなしている」とイメージすると分かりやすいだろう。

CVT

CVT

ちなみにCVTはギアそのものが「重いものを動かす」ということに向いていないことから、基本的には軽自動車や、車重の軽い普通乗用車に用いられることが多い。

DCTというオートマギアの仕組み

DCT(デュアルクラッチトランスミッション)というオートマのギアは、コンピューターがギア選択をしているのは同じである。

しかしDCTの場合は下記のイラストのように、今選択しているギアの前後のギアが、常に「すぐに動き出せるように待機している」という状態になっている。

DCT

DCT

つまり従来のオートマギアが「次のギアに変更する命令→ギア変更の準備→ギア変更」となるのに対し、DCTでは「次のギアに変更する命令→あらかじめ準備されたギアにすぐ変更」となるのだ。

いわば「工程が1段階省略されるため、スムーズにギア変更がされる」と思っておけばいい。

そのため一部のスポーツモデルや輸入車のように、ギア変更のレスポンスが重要な車種に採用されることが多いといえる。

以上がその他のオートマギアに関する解説だったが、仕組みが少し異なるだけで「運転に関しては何も変わらない」というのが本当のところだ。

つまりオートマの種類を気にして運転方法が変わることはない。

ただしオートマ車がいくら「自動でギアチェンジがされる」とはいえ、あなた自身である程度操作することも可能ともいえる。

そしてケースバイケースで、あなた自身が操作することで

 
  • 燃費の向上
  • ブレーキパッド寿命の延長
  • 安全の確保

などの効果を望むことができるのだ。

そこで次章では、オートマ車のギア選択について、賢い方法を紹介していこう。

3.オートマ車のシーン別賢いギア選択

オートマ車は冒頭のイラストでも載せたように、様々なギア選択ができるようになっている。

その中でも

  • Lギア
  • Sギア
  • オーバードライブOffスイッチ

などは、誰もが簡単に有効活用させることのできるギアであり、それぞれ「今のギアよりも下げたい」というような場合で使うことが多い。

とはいえ具体的に各ギアを使うシーンが思い浮かばないのではないだろうか。

そこで下記に、具体的に活用すべきシーンを箇条書きしておいたのでご覧いただきたい。

 
  • 任意にエンジンブレーキをかけたいとき
  • 急加速をしたいとき
  • ハイブリッドカーのバッテリーを有効に充電したいとき

それぞれ、どのように使用するのか分けて紹介していこう。

任意にエンジンブレーキをかけたいとき

車のギアは1速下げることで「エンジンブレーキが良くかかる」という特徴を持っている。

そして通常はエンジンブレーキなど気にせずに、ブレーキペダルを操作しているだろう。

しかし高速道路や市街地、坂道での微妙な減速に関しては、むやみにブレーキペダルを踏むと

 
  • 後続車がブレーキランプに反応して急ブレーキをし、追突事故を招いてしまう可能性がある
  • むやみにブレーキを踏むと、ブレーキパッドが摩耗してすぐに交換しなければならない

などの恐れがある。

そのため「完全に停車したい」という場合以外は、「L」「S」「オーバードライブOff」に入れることで、有効にエンジンブレーキを効かせると「安全&お得」ということができるのだ。

急加速をしたいとき

実はギアを下げるという行為は、何もエンジンブレーキを効かせたい場合のみ有効なわけではない。

というのも今選択しているギアと同程度にアクセルを踏み続けておくと、ギアを下げた時にはエンジンがうなって高回転になり、急加速をすることができるのだ。

つまり高速道路の合流などで急加速をしたいときには意図的にギアを下げるといい。

ただしここ最近のオートマ車は基本的に「キックダウン」というシステムが備わっており、ギアを任意で変更しなくてもアクセルペダルを瞬間的に強く踏み込めば、自動でギアが下がるのだ。

とはいえキックダウンはペダルを踏みこんでから、ややタイムラグがあるため「ビックリする」という人が多く、事故の危険性が無いわけではない。

そのため筆者としては、やはり意図的にギアを「L」「S」「オーバードライブOff」にすることをオススメする。

ハイブリッドカーのバッテリーを有効に充電したいとき

実はハイブリッドカーのバッテリーを充電させるにも、ギアを下げることがオススメである。

というのもハイブリッドカーは回生ブレーキという仕組みを採用しており、このブレーキの特徴としては

  • ブレーキを使って発生したエネルギーで充電する
  • エンジンブレーキでも充電が可能である

ということができるため、ギアを下げてエンジンブレーキを効果的に使うことで、しっかりと充電していくことが可能になるのだ。

もちろん通常のブレーキでも十分に充電することは可能なのだが、エンジンブレーキを使っておけば「無駄にブレーキパッドを消費することが無い」といえるため、エコでお得といえるのだ。

4.まとめ

以上、オートマのギアに関する解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。

 
  • 現代ではオートマ限定免許を取得する人の割合が6割を超える
  • オートマのギアは、単純に「自動でギアチェンジ(変速)をしてくれている」というもの
  • オートマのギアには他に2種類あり、「CVT」「DCT」というものがあるものの、操作方法は変わらない
  • オートマのギアを有効活用するとき、「ギアを下げる」という行為によって加減速の調整や、安全の確保、ブレーキパッドの寿命の延長などができる
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